Nikon デジタル一眼レフカメラ D700 ボディおすすめ度:
ニコンFXフォーマットのデジタル一眼レフカメラD700。ISO6400の高感度、高密度51点AF、など、数々の革新的な高性能・高機能によって、デジタルカメラの新時代を拓きます。◆付属品:Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL3e、クイックチャージャー MH-18a、USBケーブルUC-E4、ビデオケーブル EG-D100、ストラップ AN-D700、液晶モニターカバー BM-9、ボディーキャップBF-1A、アクセサリーカバーBS-1、Software Suite CD-ROM
時代が違います。
鉄道写真をやっていると「お願いだからもう1段速いシャッター速度を!」と願う
場面が多々あります。フィルム時代はもちろん、初期のデジイチでは泣く泣く画像の
荒れやディテールのつぶれを覚悟で高感度に助けを求めていました。
ISO800でも白とびや黒つぶれのあがりを見て、例えば所有するズームレンズの暗さに
嘆いたものでした。「何でこんなにコントラストが上がるんだよぉ!」と。
ISO6400レベルの高感度が常用可となり話は一転しました。望遠でもレンズ収差の
軽減や被写界深度を稼ぎたいために絞りたいときがあります。けれども、特に鉄道写真
なんかにおいて望遠ズームで絞り込むなど夢のまた夢。もともと暗いf値ですので、
「流し撮りならいざ知らず」となってしまいます。
ところがこのカメラはそれを可能にしてくれたのです。それどころか、常に何千分の
1秒のシャッターが切れ、手ブレ補正ですら無用と思わせるほどの環境を与えてくれた
のです。
何のストレスもなく鉄道写真に臨めます。例えばボカすことばかりを考えて絞りを開けて
いた望遠撮影で、絞り込んできりりっとした画像をものにすることもできます。
最早、フィルム時代の観念を捨てなければなりません。あるいは今の時代に写真を
始めた人たちには、「シャッター速度を稼ぐ」などという苦労は、携帯電話がなかった
時代が想像つかないのと同じようなことになるかも知れません。
D700購入前の使用機D200をくらべて
3月中旬に購入して曇天、晴れ、逆光といった条件で、娘をモデルに菜の花、桜、室内(入園式)と週末ごとにとって見ました。D700前に使用していたD200とくらべると同じ条件でプリントした場合、より眼で見た明るさに近くなったと思います。D200の場合は光があたっていない部分と光があたっている部分のプリントしあがりの差が大きかったように思えます。たとえば、顔に光があたっていなかって、背景が順光だったらパソコン画面でイメージした以上にプリント時に顔が暗く沈んでしまっていましたが、D700の場合、より見た眼に近く色のコントラストの表現が豊かになったと思います。まあ、私の腕が未熟といえばそれまでですが。
その点がもろもろの機能改良の中で一番関心しました。
デジタル一眼の名機です
フルサイズとしてはフラッグシップ機ではありませんが、D3とD300の良い点を引き継いで出来た名機だと思います。
撮影シーンは様々ですが、D3よりもコンパクトに持ち運べたり、D300よりも諧調性豊かな低ノイズな画像には、デジタル写真としての一つの完成だといえます。
これ以上スペックで望まれることはありますが、A3プリント以上で焼いたときの話になってくると思います。Webなど電子メディアでの表現には、このD700で完成ということです。
視野率100%と、D3Sの高感度が後継機に入ったとしても、それほどのインパクトはもうない感じですね。
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