PENTAX 広角 レンズ FA35mm F2AL FA35F2おすすめ度:
FA35mm F2NAL
コンパクトで明るくて解像度高い
明るいのにコンパクトで、K20D に付けると嵩張らなくて良いです。
評判通り、ツボにはまるととんでもなくシャープな解像感の写真が撮れます。
また、絞りの形のせいなのか、特にフィルタを付けなくてもハイライトがきれいな六方向のクロスになります。
付属フードはコンパクトで嵩張らず、装着したままにしておいてもほとんど邪魔になりません。
ただし、付属のレンズキャップが外側からつまむタイプなので、フードを付けた状態ではレンズキャップの脱着が極めてやりづらくなります。社外品の中央部でつまむタイプに付け替えた方が吉です。
残念ながら、良いことばかりではありません。
デジタルに最適化した設計ではないからか、発色が薄いというか、やや淡いです。
これ一本だけ使っていると気付かないでしょうけど、他のレンズと比べてしまうとかなり気になる場合もあります。
RAW現像するかレタッチソフトを使うかで、彩度を上げてやった方が見た目のイメージに近い場合が多々あります。
また、せっかく明るいレンズなのに暗いところや黒っぽい被写体ではオートフォーカスがダメダメで、咄嗟のシャッターチャンスにいつまでたってもピントが合わず、ついにシャッターを切れない事が結構あります。
このレンズを付けるとオートフォーカスの駆動音がかなり大きくなり、安っぽい音がするのも残念。
クセの少ない素直な描写力
解放からでも使え、なんとなくしっとりとした描写と、
柔らかくて味のあるぼけを楽しむことができます。
APS-CサイズのK10DやK100Dで利用すれば35ミリ換算で
53.5ミリ相当の画角となるため、このレンズの柔らかさを
生かしたポートレート撮影にも使えます。
が、K10DやK100Dなどのデジタル一眼に装着して解放で撮ると
輝度差の激しい場所でパープルフリンジが大量にでるため、
その場合は絞るか撮影角度を工夫する必要があります。
外観は値段相応チープな感じですが、バッテリーグリップを
装着したゴツイK10Dなどと組み合わせると、逆にそのミス
マッチがいい雰囲気を醸し出しているような感じです。
軽くて小さいので、撮影に出かける際にとりあえずカバンに
入れても邪魔にならないのも利点の一つでしょう。
ただしこのレンズはFAレンズのため、本来は銀塩カメラ用の
レンズです。デジタル一眼でも使えますし、実際私もK10Dや
K100Dで利用していますが、ペンタックスはDA35mmLimitedと
DA35mmSDMという二つのデジタル専用35ミリレンズを早ければ
2007年中にリリースする予定があります。そのため急ぐので
なければ、新DA35mmのリリースを待つのがよいと思います。
光学性能は最高
光学性能は本当にすばらしい。他社にも類似スペックのレンズはあるものの、勝るとも劣らない描写性能ですよ。
しかもお手ごろ価格なのですが(中古もかなり出回っていますし)、問題はマニュアルでの操作性が非常に悪いことです。別のレビュアー氏も指摘していますが、オートでの使用しか考えていないデザインには疑問が残ります。広角だし、絞って使う分にはいいのかもしれませんが、35ミリになるとピントをきっちりあわせたい瞬間もありますし、フードに偏光フィルター用の窓を開けるくらいなら、ヘリコイドを何とかしてほしかったと思います。
とはいえ、全体としては優れたレンズなので、星4つつけておきます。
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